日記~今日の私はこんなです~

出不精の専業主婦がつける日記

後頭部、タラオ

すべての仕事を家でするようになった夫が、すっかり引きこもりになってしまった。

私はもともと引きこもり気質なので、夫婦揃って運動不足である。

最近はコロナの家庭内感染が増えて、換気が大事とTVでやっているので、我が家も暖かい日は1日中窓を開け放し、意識的に換気をするようにしている。これも、引きこもり妻の務めである。

 

そんな新たに引きこもりの仲間入りをした夫は、髪の毛がもじゃもじゃに伸び放題になってしまった・・・。夫は天パでゆるくウェーブした髪の毛をしているため、もわもわとした黒い物体が膨らみ続けている・・・。

そして、髪が伸びると抜け毛がすごい!

あっちこっちに、お前は犬なのか?!と疑うほどに髪の毛を落としまくる。絨毯などは見つけたときに拾って捨てるのだが、1番すごい場所が、夫の枕だ!ウチの夫も秋になって換毛期に入ったのでしょうか?枕掃除のコロコロがかかせません。

 

掃除しても掃除しても落ちている夫の抜け毛にイライラ。いっそすべての毛を毟り取ってやりたい衝動を抑えつつ過ごしていたこの頃、ついに!ようやっと、夫が髪の毛を切ってきた。

さっぱりしたとニコニコ帰ってきた夫。もわもわと膨らみ続けていたモノは、もはや見る影もない。さすがプロ。荷物を置くため、うしろを向いた夫。

 

ぶふぉっ(笑)←私

 

後頭部の下半分がキレイに刈りあげられていて、まるでタラちゃん。

いつも行っている美容院だよね?いつもそんなに刈りあげられてたっけ?

なんかうしろタラちゃんみたいになってるよ、と笑いをこらえて私が言うと、ぐち子が短髪が好きって言うからこうなったんじゃない?と夫に返された。

そう、私と夫は同じ美容院で同じ美容師さんに切ってもらっている。

「旦那さんの髪形でご希望ありますか?」と聞かれたことがあり、基本はおまかせで答えたのだが、男性に対しては短髪が好みだと話していた。

・・・・・美容師さんが私の好みに寄せてくれた結果だった。

 

髪を切ってから1週間ちょっと経つ現在も、夫の後頭部を見てはタラちゃんを思い出す日々を過ごしているが、少し伸びてきた刈りあげ部分を下から上へ撫で上げるのが気持ち良くて、最近の私のお気に入りである。

夫の誕生日

数週間前に、また一つ歳を重ねた夫。

また一つ年老いた夫を祝うべく、ちょっとお高めの回らない寿司店を訪問した。

夫はお寿司が大好物なので、誕生日祝いにお寿司を奢るというのが毎年恒例となっている。美味しいお寿司さえご馳走しておけば上機嫌なので、プレゼントに悩まなくて楽ではあるが、なにせ現在わたしは無職。

毎月、夫より支給していただく生活費とまだ働いていた頃に貯めた貯蓄から、その費用を捻出している。

 

そんなことはおくびにも出さずやって来た、今年の高級寿司店。最高だった!!

コースのお料理に合わせて日本酒をペアリングしてくれて、お酒大好き人間の夫は例年になく満足していた。それなりの金額を支払うことにはなるが、となりでふくふくとした笑みで寿司を頬張っている夫は正しくプライスレスなものだ。

 

『お金で買えない価値がある。買えるものはマスターカードで』

 

私の誕生日には、今回を上回る金額の高級食材を絶対ねだろう。。。

 

 

ベランダのセミ

長い梅雨がようやく終わり、暑い夏がやって来た。

連日、快晴の日が続き、ついこの間までの苦労は何だったのかと思うほどに、干しても干してもバカみたいに乾いてゆく。。。洗濯物よ、どんとこい!!

 

ちょっと寝坊したある日の正午ごろ、遅めの洗濯物を干そうとベランダへ。

出てすぐに私の体は固まった。物干し竿の下に仰向けに寝そべり身体を震わせている1匹のセミがいるではないか・・・

仰向けになってしまった自身の体をなんとかうつ伏せに戻そうと、羽と足をバタバタさせて、必死にもがいている・・・

いつの日か聞いたことがある、虫は仰向けのままでは死んでしまうと・・・

セミが外の世界で生きられるのは7日間ほど。このセミももしかしたら死期が近いのかもしれない。。。

などど感傷に浸っている場合ではない!

バタついているということは完全に天に召されるまで、まだ数時間は要するだろう。

このままでは、洗濯物を干すことができない。早急に我が家のベランダからお引き取り願わねば!

しかし、私は虫が苦手である。そして、いまや24時間家にいる夫もまた虫が苦手である。そう、ウチの夫は頼りにならないのである。

それでもセミ追い払い作戦に協力してくれ、ここから夫婦2人とセミとの暑い、熱い戦いが始まった。

時刻はすでに正午、太陽が高く上った炎天下の中、潰したティッシュボックスの空箱で弾き飛ばす作戦を試みるも、手とセミの距離が近すぎることにビビり、上手くセミを弾き飛ばせない。もっとセミとの距離を確保できるアイテムが欲しいと夫からの要望もあり、クイックルワイパーの柄の先端に潰したティッシュボックスの空箱をガムテープでくっ付け、アイスホッケーのスティックのようなものを作り上げた。

これでセミとの距離も保たれた。しかし油断は禁物だ。相手は飛ぶ虫。こちらに向かって来られたらひとたまりもない。慎重に狙いを定めて、まずは最初の1弾き。

夫の払いによって、セミはうつ伏せになったが飛んでいかない・・・

・・・なぜだ!仰向けの窮地から救ってやったというのに!そのことに感謝して、さっさと飛び去ってくれ!!!

そう願いながら様子を見ていると、ゴロン・・・

えっ・・・?なんで・・・?なんでまた仰向けになっちゃうのー!!

そうか・・・もはや自分の力で飛び立てないほどにキミは・・・・・・・泣

 

んなことは知るか!是が非でも飛び立って頂かなくては、こちとら困るのだ!

 ちょっとトイレなどと部屋の中へ引っ込んだ夫に代わり、私がステッキを握る。

なんだ、あいつ。こんなときにトイレとか。つくづく頼りない男だ。

心の中で夫に悪態をつきながら、セミと対峙。

えいっ!まずは1発!

おおっ!再びうつ伏せにすることに成功。しかし、このままではいつ飛び立つか気が気でない。もう1度弾き飛ばして、隣のベランダへ押し込んでしまおうか・・・

そんな愚案を思いつき、セミのお尻をグイッと押した時・・・・・

んぎゃーーーーーーーー!!!!!!

 

セミは我が家のベランダから、どこまでも青く澄み渡る大空へ羽ばたいていった。

私の心臓はドクドクと早鐘のように鳴り打ち、両脇からは大量の冷や汗が噴き出していた。

ベランダでステッキを握りしめ茫然自失としていた私と、トイレから出てきたのんきな夫。

「トイレから出たら、(セミを追い払うの)また頑張ろうと思ってたのに、終わっちゃったの?!」

終わっちゃったの?じゃないわ!怖かったんだからな!こっちに向かって飛んでくるかと思って怖かったんだから!と、半泣き状態で恐怖を訴える私。

そんな私の功績を称え、怖かったねと慰めてくれる夫。

その間抜け面は腹立たしいが、居てくれるだけで頼りになっている。

納豆消失

こんにちは。

日曜日のお昼過ぎ、食料の買い出しのためスーパーへ出陣した。

ここ最近はコロナの影響で、夕方にスーパーへ行くと目当ての食品が買えないことがしばしば。

ファミリー世帯の多い地域、ウチは子供はいないが、毎日在宅で仕事をすることになった旦那に、3食ご飯を与えねばならない。そのため、子育てママさん達との食料を奪い合う熾烈な戦いに勝利しなければならないのだ。

なかでも、日曜日の買い物は勝負の日でもある。

ウチの旦那の朝食はメニューが決まっている。なので、その食材たちを確実にゲットする必要がある。そのためにこうして少し早い時間にスーパーへ来たというのに・・・

なんということだろう・・・・・・納豆がひとつも無いなんて!

今までは品薄でありながらも、数種類はあったのに、今日は本当に1つも残っていない‼

ほかの買い物客たちがスッカラカンの納豆の陳列棚を見て、「ここ納豆の棚?何も無いじゃん!アハハハハ」と笑いながら通り過ぎていく。

 

アハハハハ・・・

笑い事ではない!旦那の朝食メニューには納豆が含まれているのだ!

死活問題だ。午後に買い物に来たのが甘かった。午前中に来るべきだった。。。

しかし、いつまでも後悔しているわけにはいかない。こうなれば、頼みの綱はコンビニだ!

コンビニはこのコロナショックに陥ってからと言うもの、何度も私を助けてくれた。

私はスーパーでの食料買い出しを素早く済ませ、近くのコンビニへと急いだ。

かつてこんなにも緊張した気持ちでコンビニに入店したことがあっただろうか。

いつも贔屓にしているコンビニ。納豆がある場所は心得ている。

恐る恐る陳列棚を覗くと・・・・・・

あった‼納豆があった‼

すぐさま手に取り、嬉しさのあまり抱きしめ・・・たりはしなかったが、私は安堵し会計を済ませて、颯爽とコンビニを出た。

私は目の前のコンビニに向かって、心の中で叫んだ。

ありがとう、コンビニ!やっぱり君は救世主だった!

姑お手製スープカレー

こんにちは。

現在、姑がいろいろあって引っ越しのため、断捨離の真っ最中。

しかし、物への執着から離れる「離」の部分で苦戦しているようだ。

片付けを手伝いに行ったとき、近頃のコロナショックにもかかわらず、マスクより服の方が大事!的発言には、開いた口が塞がらなかった。

服への執着がハンパねぇ!

自分にとって「本当に必要なもの」を姑は見失いかけている・・・

 

そんな姑のもうひとつの趣味が、料理だ。

冷凍庫を開けると、下茹でして小分けにされた野菜やら、肉やら、カレーやら、なんやらが保存されたジップロックでぎゅうぎゅうだった。

こ、これは・・・まさしく料理好きな人の冷凍庫!って感じだった。

引っ越しなので、冷蔵庫や冷凍庫の中もキレイにしなければならない。

なので私は、姑お手製冷凍食品消費担当として利用されている。モットーは「減らそう、食品ロス」

そんな私が今回引き受けた食品は、姑お手製スープカレー(具付き)。

まぁ、そのほかにもいろいろと貰っては来たが、今回のメインはスープカレーである。

 

このスープカレーも冷凍されているので、解凍。具も解凍。どんぶりにスープを注ぎ、具を盛りつけ、ごはんを用意すれば、あっという間に完成!

さて、味の決め手となる重要なカレースープ。こちらは姑自らがスパイスを調合した秘伝のお味となっている。なんだかよくわからないスパイスの欠片がスープに浮遊し、味はもはや店の味。家庭で食べる味ではない。

こんなお店レベルの味をチンするだけで食べられるなんて・・・・・・・・

利用されるのも悪くない。

 

緊急事態宣言の発出

こんにちは。

ついに緊急事態宣言が発出された。

スーパーは閉まらず、食料品や日用品は今まで通り買えるが、また買い占めが起きるかもしれない・・・。

主婦である私に課せられた務めは、旦那に滞りなく食事を提供すること。

買い占めなんかに屈しない!

 

そうだ!米が少なかった。トイレットペーパーが品薄になった時期に、米も品薄になっていると聞き混雑するスーパーで必死の思いで購入したあの米が、もうすぐ底を突こうとしている。また、あのときみたいに無くなるかもしれない・・・

私の脳裏に悪夢がよみがえった。

マスク、トイレットペーパーと2度の出遅れという失態を犯している。今度こそ・・・

同じ轍は踏むまい!!

 

私は急遽スーパーへ向かった。

店内はやや人が多いように感じたが、レジはそんなに混んでいない。

私は米売り場に直行した。米は意外にも結構あった。こしひかりも、あきたこまちも無かった以前に比べたら、今回は複数の品種の米が並んでいる。

慌てて来ることなかったのかな・・・でもせっかく来たんだし買って帰ろう。

何事においてもリスクマネジメントは大切だ。5㎏の米袋を抱え、帰路に就いた。

 

米を買えたことへの安心からか、ぐっすり眠れた翌日、薬局に用事があり買い出しへ。

ふと、向かいにある昨日米を購入したスーパーが目に入った。

米はどうなっているだろうか・・・

気になり買うものはないが、スーパーに入店。米売り場へ行ってみると・・・

米は、、、たくさんあった。潤沢だ。

 

市民の食卓は守られた。ありがとう!スーパーの仕入れ担当の人。

今回は取り越し苦労だったが、何事においてもリスクマネジメントは大切だ。。。

走れメロス

こんにちは。

コロナショックによりトイレットペーパーが品薄になっているという情報をキャッチ、

在庫はまだあるが、己の心の不安を払拭するためにも、1つくらいは在庫補充しておきたいところ。

午前中に家を出て、でもせっかく早く家を出たからと、最近行けてなかった整体に寄って身体をほぐす。身も心もリフレッシュできて、いざトイレットペーパーの買い出しへ!

 

無い!まったく無い!

近所のスーパーにもドラッグストアにも1つも無い!

家に在庫はまだある。1週間くらいはもつはずだ。焦ることはない。大丈夫、しばらくしたらまた買えるさ。しばらくってどのくらい?1週間後には買える?絶対お店で買える?本当に大丈夫?マスクもう1ヶ月近く見かけないというのに・・・。

1度生じた不安は溢れ出し、私の心を覆いつくした。。。

 

ダメだ!やっぱり、買わないと不安だ!夜も眠れない!

トイレットペーパー使用量の削減なんて、おしりの不衛生さゆえから不健康になりそうだし。

大丈夫だ、私。落ち着け。さっき、在庫がある店を見つけていたではないか!

そう、整体が終わった後に一縷の望みをかけてマスクがないかコンビニに寄っていたのだ。そこにはまだトイレットペーパーがあった。

駅前だ、もう駅前のコンビニしかない!戻るのが面倒とか、少し遠いなとかそんな文句を言っている場合ではない!

私は最大限の早歩きをした。トイレットペーパーが無くなったドラッグストアで買った商品を持ちながら、精いっぱい早歩きをした。

左のアキレス腱が痛い。靴擦れか・・・数日前に買ったばかりの靴なんて履いてきたから・・・

ちくしょう!新しい靴にウキウキしていた家を出る直前の自分を殴ってやりたい!

ちくしょう!整体になんか寄って余裕ぶっこいていた時の自分を殴ってやりたい!

 

待ってろ、トイレットペーパー!誰にも買われるんじゃねぇぞ!

痛い左足を庇いながら、それでも急ぎ向かった。

私の気持ちはさながら、走れメロスだった。

急がなければ、セリヌンティウス(=トイレットペーパー)が処刑(=完売)されてしまう!

ついに辿り着いた駅前のコンビニにトイレットペーパーは・・・・・・・

あった!ま、間に合ったー!!

 

私はそっとトイレットペーパーを抱き上げ、レジへ。

お会計をしながら、心地よい達成感で満たされていた。

ミッションコンプリート!コンビニよ、君は救世主だ!

 

見事救い出したセリヌンティウス(=無事に買えたトイレットペーパー)を抱きかかえ、帰りはバスで帰った。